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ストレス軽減やセルフケアで注目を集める「アサーション」とは?実践法を解説

ハラスメント対策やアンガーマネジメントの分野で注目されているアサーションは、上手に取り入れることで円滑な人間関係の構築やストレス軽減に期待ができます。

本記事では、アサーションに関する概要とトレーニング・実践方法について紹介しています。

アサーションとは自分と相手を大切にする表現技法

近年、注目が高まる「アサーション」とは

アサーション(Assertion)とは表現技法のひとつであり、相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を伝えるコミュニケーション術です。

アサーションは円滑なコミュニケーションをとる手段やハラスメント対策として近年注目を集めています。

感情の表現については一般的に「アグレッシブ(攻撃的)」「アサーティブ」「ノンアサーティブ(非主張的)」の3つに分けられます。

「アグレッシブ」は主張を押し付ける表現タイプであり、反対に「ノンアサーティブ」は主張が控え目なタイプです。

その中間である「アサーティブ」が自分も相手も大切にする理想的なアサーション(表現技法)とされています。

表現の3タイプを理解する

前述した「アグレッシブ(攻撃的)」「アサーティブ」「ノンアサーティブ(非主張的)」について、自分がどのタイプかを理解しておくことは大切です。

それぞれの特徴を見てみましょう。

・アグレッシブ

アグレッシブは相手よりも自分の意見を優先して考えてしまうタイプ。特徴としては精神年齢が幼い傾向にあり、大声で恐怖心をあおる、優位に立とうとする等があります。

・ノンアサーティブ

ノンアサーティブは自分よりも相手の意見を優先して考えるタイプ。性格的には物静かで自己主張が苦手であり、曖昧な表現や言い訳も多い特徴が有ります。

・アサーティブ

自分と相手、両方を大切にするタイプです。いわゆる「空気が読める」性格で、コミュニケーションが上手であり、人の気持ちを考えることができます。

アサーションのメリットと実践・トレーニング法

アサーションは仕事だけでなく日常生活にもメリットがある

職場におけるアサーションのメリットは、良好な人間関係の構築に期待ができることにあります。

人間関係が良好であれば、自分の意見を述べ、聴いてもらえることができるだけでなく、コミュニケーションに関するストレスが軽減されます。

それにより、メンタルヘルス不調者や離職者が減ることにも期待できます。

アサーションは日常生活にもメリットがあり、コミュニケーションが円滑になることで誤解が生じるケースが減るといったものです。

アサーションはトレーニングによって身につけることができますので、その内容もチェックしておきましょう。

アサーションのトレーニング方法①:「4つの柱」を取り入れる

アサーションのために大切なことは「4つの柱」と呼ばれるもので、コミュニケーションを取る際には次の4点が重要になります。

  • 自分の気持ちを伝えるときは率直に伝える
  • 自分にも相手にも誠実であること
  • 自分の意見や行動の結果について責任を取る
  • 自分も相手も尊重し対等であること

アサーションのトレーニング方法②:「I(アイ)メッセージ」を使う

「I(アイ)メッセージ」とは「私」を主語にして自分の意見や気持ちを相手に伝えることです。

具体的には、次のように言い換えることで円滑なコミュニケーションにつなげるようにします。

  • 「あなたは間違っています」→「私とあなたの考えは異なります」
  • 「あなたの説明は抽象的すぎる」→「私はもう少し具体的な説明をしてほしいです」
  • 「この仕事をやっておいてください」→「この仕事をやってもらえると(私は)助かります」

アサーションのトレーニング方法③:「DESC法」を使って気持ちを伝える

「DESC法」とは、Describe(説明)Express(表現)Specify(提案)Choose(選択)の頭文字をとったものであり、この構成で会話を行なうことです。

⑴Describe(説明):相手に状況を説明する

⑵Express(表現):どのように感じているか表現する

⑶Specify(提案):解決のための提案をsる

⑷Choose(選択):「はい/いいえ」の結果を想定した返答を考える

⑴~⑷をつなげると次のようになります。

「⑴今日は午後から気温が高くなりましたね。⑵部屋の中がとても暑いので、⑶窓をあけてもよいでしょうか。」

〈はい〉「⑷ありがとうございます」

〈いいえ〉「⑷それでは、エアコンをつけても良いですか?」

アサーションのトレーニング方法④:メンテナンスの言葉で気持ちを伝える

これまで記述してきたように、言葉選びや言い回しによって伝わり方は大きく変わります。

また、挨拶や感謝・お礼、励ましといったメンテナンスの言葉を使うことで、良好な人間関係を構築することに役立つと考えられています。

具体的には以下のような言葉が挙げられます。

〈感謝〉「ありがとうございます」「助かりました」等

〈励まし〉「応援しているよ」「協力しますよ」等

〈慰め〉「大変でしたね」等

〈いたわり〉「無理はしないでね」等

〈称賛〉「頑張ってね」「尊敬しています」等

アサーションに関する概要とトレーニング・実践方法について紹介しました。

ハラスメント対策等で注目されているアサーションを上手に取り入れて、円滑な人間関係を構築していきましょう。